初音ミクと旋回する私の言葉

 

自分と”創造”、それを可能にする”創造性”というものの関係は、それらが当人の内部に在る以上は(そしてそれが自分の目に届かない手に触れられないところにあるならば)、それを証明・説明するための現在の手段は”形”でしかないのかもしれません。

歌に形はないけれど、形のないものが人間の器官に触れるその一瞬、ある形にパッケージされて脳に突き刺さるのでしょう。そこで瞬間的に形を形成させるのが、受容するその人自身の”創造性”なのでしょう。そのひとの内部に存在する”創造性”と親和性の高い創造物は、すんなり入って来やすい。創造性A→創造→創造性Bという2枚の別々のフィルターを通して、創造物をやりとりしているように思えます。人それぞれが持つ創造性によって瞬間的にそのひとが受容しやすい形に変換されるということ。

とかく私の場合、それは言葉なのです。

 

こういう前書きをした上で、話し始めるのは”初音ミク”のことです。

いつか書こういつか書こうと思っていたのですが、なかなか書こうにも書けなかった、自分の”自分ですら触ることの出来ない何か”の最たるものがこの初音ミクだったりするわけです。

実際、初音ミクに関して精力的に創造する側にはまだいないので、初音ミクについて創造あるいは創造性を語るのは、むーんと唸りたくなる思いがあります。”当の本人がその創造性を話すときは圧倒的に当事者でありたい”という思いがありますので、初音ミクについて話すときはあくまで受容する側の人間として、耳と目から脳に突き刺さるそのパッションを伝えべく言葉を選ぶということになります。

 


livetune feat. 初音ミク「Redial」Music Video - YouTube

 

すごく遠回りな言い方をしています。

”耳と目から脳に突き刺さるそのパッションを伝えべく言葉を選ぶ ”なんて言わないで、「ミク聴いた!かわいい!」で済む話なのです、実際は。実際、掛け値なしに可愛い。

しかし、”創造性”のフィルターの話をしたように、初音ミクが”歌うこと””踊ること”……初音ミクによって様々に表現された”創造”、数多の作り手の”創造性” の表出というものを、私のその”創造性”のフィルターがどんな反応を起こすのかということなのです。

 

大抵「かわいい!」の0.01秒後に「表現したい!」という波が来ます。この「表現したい!」というのは私の創造性のフィルターの内側から発せられるものです。つまるところ、初音ミクについての創造を外から通しやすいのは言うまでもなく、内側からも初音ミクに関する”創造”を投げ返しやすいということなのです。

投げ返しやすいというのは、題材にしやすいとか、萌えるとかそういうことにも言い換えることが出来ますが、こと”創造されるもの”ということに限定するならば、それは最も速い速度で創造される(創造性のフィルターを外からも内からも通すときに、形に変換しやすい)ということなのです。私の場合は言葉だと、書きました。その結果として、こうしてキーボードをバチバチと叩いているわけであります。それは筆を持つよりもマイクを持つよりも楽器を持つよりも最高速の私の表現方法なわけです。

だからこそこうして、私の創造性のフィルターを通して、私の内側から起こる何かをフィルターに通して形にし、それを創造物としてWebの空に投げ込んでいるわけであります。楽しいね、実に楽しい。

 

創造性は決して同じものがないことに価値があります。それらを通して表出した創造物を受け取るのも、受け取ったものに反応し、創造性のフィルターの内側で生み出された新たなパッションをまたそのフィルターを通して創造物として空に投げ返す。この一連の投げ合いが大規模に、そして拡がっているのが初音ミクを中心とした創造のスパイラルなのだと思います。もちろん私の言葉も、初音ミクを中心にゆっくりと旋回しているわけであります。

 

さて、この記事を書くきっかけになったアルバムを紹介します。

2013年3月20日に発売されましたlivetuneのRe:Dialです。「初音ミクってどんなの?」って聴かれたらRe:Dialを渡そうと思うぐらいに、初音ミクを中心とする創造のスパイラルを表現した実に総合力の高いポップでキュートなアルバムです。

GoogleChromeのCM(初音ミク篇)で使用されたTell Your Worldも収録されています。

 


Google Chrome: Hatsune Miku (初音ミク) - YouTube

 

ちなみに、初音ミクと創造というものを考えるときに脳内で再生されるものはこのTell Your Worldだったりします。でもまあ、このプロジェクトを観ていれば自然とそうなりますわな。

 

「Re:Dial」<期間限定盤 CD+DVD>

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「Re:Dial」<通常盤>

「Re:Dial」<通常盤>

 

< ジャケットかわいいよッ!

 

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