Macで小説を書くひと必見! Aeon Timelineで完全無欠の年表(タイムライン)管理

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小説を書いていると、ふと思います。

「この人物は、この出来事の裏で何をしていたのだろう」と。

書いているものが長編で、登場人物がどんどん増えてくると……しかもそこで巧みな時間トリックの殺人事件が発生させようものなら!

また、小説を書いていなくても思わず唸るような小説を読んで「どうやって作っているのだろう」とお思いになったこともあるでしょう。

彼らは物語を書くときに往々にして設計図、年表(タイムライン)を作成しているのです。

 

しかし書いている作者自身も、登場人物たちがいつなんどき何をしていたのかを、完璧に管理していくというのは難しいことです。

そしてそのときの抜け漏れが知らず知らずのうちに作品に表れ、筆者にとって”最悪なことに”目の肥えた読者はその”粗”を見つけてしまうのです。

「あれ……? この人物、ありえないスピードで移動したことになってない?」と。

実に怖い話です。

 

では、自身の物語の全登場人物たちの動きを管理する方法はあるのでしょうか?

付箋紙やノート、定規とペンというのも手です。

ただ登場人物の行動が複雑に入り組むような作品を作る場合はどうでしょうか。

より一層矛盾のない、緻密な年表(タイムライン)を作成し、管理する方法はないのでしょうか。

いい方法があります。

 

それがAeon Timelineです。

 

Aeon Timeline 1.0.7(¥3,450)App
カテゴリ: 仕事効率化, 教育
販売元: Scribble Code - Matthew Tobin(サイズ: 4 MB)
全てのバージョンの評価: 無し(0件の評価)

 

出鼻を挫くようですが、ほいほーいと買える値段ではちょっとありませんね……。

しかも全て英語なのです。

MacAppStoreではトライアル版がありませんが、開発元のホームページからは20日間のトライアル版をダウンロードすることが出来ます。

 

Aeon Timeline - ScribbleCode
 

 

 

さて、トップに掲載した写真はAeon Timelineに付属している参考用のデータです。

ある名著の物語のタイムラインなのですが、どんな作品で作成されていると思いますか?

かのアガサ・クリスティの『オリエント急行の殺人』です。

(※参考用データは2つあり、もうひとつは『嵐が丘』です)

 

作中の登場人物、事件をAeon Timelineに落とし込んでいるのです。 

『オリエント急行の殺人』のトリックをご存知の方なら、この入り組んだタイムラインが何を示しているかわかるかと思います。

列車に乗り合わせた人物たちが、何時何分に何をし、そして名探偵ポアロ(写真下部の茶色のラインがポアロを指しています)が何時何分に誰にどんなアクションをしたか、それがこのタイムラインに記されているのです。

 

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例えばポアロがひとりひとり順番に尋問をしていったとなると、タイムラインではこうなります。

Aeon Timelineではこのような探偵物のトリックも管理可能です。

 

ミステリー、ファンタジー、歴史小説……と、時が進むものなら”ほぼほぼ”仕えます。

日本の戦国時代を題材にした歴史小説でも可能です。

 

 

 

*AeonTimelineの画面構成

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今まさに書こうとしている物語のタイムライン管理をしたいとき、AeonTimelineで新しいタイムラインを作成します。

AeonTimelineの画面は大まかに3つのエリアにわかれています。

Eventエリアでは、タイムライン上で発生するイベントを作成することが出来ます。

Entityエリアでは、タイムライン上に登場する人物やモノを作成することが出来ます。

Detailsエリアには、各イベントを選択した際にそのイベントの詳細が表示されます。

タイムライン管理のアプリですからもちろん、時間に関するバーもあります。

画面上下の黒い帯がそれです。

ズームすることによって、年単位から時間単位まで表示することが可能です。

つまり、時空を超えるような物語から一分一秒の時間トリックが繰り広げられる物語の設計まで可能なのです。

とすると「西暦だけで対応しきれないのでは?」 と思われますが、独自の設定も可能なのです。

ファンタジー小説などの独自の年代設定にも対応できます。

 

ではまず、Aeon Timelineの基本です。

Aeon Timelineは、

①Entity = タイムラインに実在するもの

②Arc= 筋

③Event = いつ何が発生したか

の3つを作成することでタイムラインを作り上げていきます。

 

 

 

*Aeon Timelineの基本① / Entityの作成

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Entityとは”タイムラインに実在するもの”を示します。

今回は例として、人を中心とした物語にするのでEntityTypeは”Person”を選択しています。

他にもObjectやPlaceなどのタイプがあります。

 

試しに「ゆきみちゃん」という人物を作成します。

Entityエリアに作成した人物が表示されると同時に、その人物が生まれた年日付日時に一直線の縦線が引かれます。

また作成したEntity”ゆきみちゃん”から横一直線に線が引かれます。

この縦横の線が、基本形です。

つまりこの大きなタイムラインの中に、そのイベントは”いつ”発生し、”誰が””どう”関わったのかが作成・表示されていくのです。

 

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また、Entityは複数作成可能です。

ここではゆきみちゃんの他に”うさ吉くん”を作成します。

うさ吉くんはゆきみちゃんと同じ年、同じ日、同じ時間に誕生したこととしています。

縦線は2列に見えますが、よく見ると2つのイベントの縦線はひとつの日時から伸びています。

同時刻に重複するようなイベントの場合、見やすいようにイベント内容は横にズレ、段々になります。

さらに、縦線と横線の交点にはその時点でその登場人物が何歳なのか(生まれてから何年経ったのか)といった情報も表示可能です。 

 

 

 

*Aeon Timelineの基本② / Arcの作成

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Arcは、タイムラインに””を作成することが出来ます。

Arc(弧・円弧)ですが、物語の一部という意味合いのようです。

 

ここでは例えば、”ゆきみちゃん”という人物に関係するイベントをタイムラインで整理したい場合、”ゆきみちゃん”というArcを作成すればその筋にゆきみちゃんに関係するイベントのみを配置することが出来ます。

多数の登場人物が整理されていないひとつのタイムラインで様々な事件を起こしたら、作者さえも突破不可能な時間の迷宮が生み出されてしまいます。

無秩序なタイムラインが生み出されるのを回避するために、Arcの作成は重要です。

 

前述の『オリエント急行の殺人』では、それぞれの登場人物のArc”アリバイ”を作成しています。

ミステリーらしいArcですね。

誰が、列車内のどこで、誰と会っていたかが整理出来ます。

そのArcの中を横に追っていく(時間の流れに沿って、また逆行して)と、その登場人物が何をしていたのかがわかるようになっています。

 

 

 

*AeonTimelineの基本③ / Eventの作成

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いよいよタイムラインに出来事、イベントを作成します。

Entityでは人物を作成しました。

Arcではタイムラインを切り分けて、作成した人物が何をしたかをわかるようにしました。

そしてEventでは、”いつ何が発生したのか”を作成します。 

ここでは日付だけでなく、開始終了したのは何時何分かまで設定可能です。

 

画面のイベント作成ボタン、もしくは作成したいArcの上でダブルクリックをするとEvent作成画面が表示されます。

そこにいつ、何が発生したのかを記入します。 

 

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そうすると指定した日付にEventが作成され、タイムラインを縦に割る線が表示されます。

入力したとおりに日時とイベント名が表示されるので、内容には「誰がをしたか」を書くとよいでしょう。

 

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新たなイベントの作成によって画面下部のEntityエリアで新たな”交点”が出来上がります。

ここではそのイベントに対して、”作成したどのEntityが関係しているのか”を印し付けすることができます。

作成したそのイベントに、参加したか(Participant)、傍聴したか(Obsever)、全く関わっていないか(None)です。

人の生死(Born / Death)もここで決めることが出来ます。 

 

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例えば、こんな感じに。

うさ吉くんと決闘したゆきみちゃんはこのイベントに直接参加しています。

またうさ吉くんはここでDeathとなっていますので、 幕切れです。

そう、生と死、かのグラディエーターの物語も設計出来るのです。

 

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また作成したイベントはクリックで日付変更、内容変更をすることが出来ます。

ドラッグでタイムライン上を自由に移動させることも可能です。

その場合、移動した先の日時に自動で変更されます。

 

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たくさんのイベントを追加してみました。

線の色がすべて赤になっていますが、色は個別に設定できます。

このタイムラインではうさ吉くんを倒した後に、うさ吉くんの息子たちがゆきみちゃんに次々に復讐を仕掛けますが、容赦なくバッサバッサと返り討ちにあっていることがわかります。

 

テストとして適当に作成したタイムラインですが、これが大長編のタイムラインだとどうなるでしょうか。

また短編小説であっても、群像劇であったらどうでしょうか。

このように登場するヒト・モノ・コト、そしてイベントが増えるに連れてタイムラインは複雑になっていきます。

イベントは作者が把握できる限りであれば、次々に作成することが可能です。

またそれらはAeon Timelineに用意された”検索”や”フィルター”機能で探しだすことが可能です。

どんなに登場人物が複雑に交差する物語でも、EntityとArcの整理がついていること、検索・フィルターによって管理可能なのです。

 

 

 

*矛盾のない年表(タイムライン)管理をしよう 

Aeon Timelineは作品のタイムラインをより高度なものにすることが出来ます。

小説を書いていると、「より矛盾のない話を作りたい」と思ってしまうものです。

どこまで突き詰めるかは書き手に委ねられますが、矛盾を生み出さないためにこうしたツールを使うということは、自身の創作活動をより高度なものにしていくことでしょう。 

自分の書き上げる物語に矛盾を持たせないこと、それが物語に登場する人物(自分で生み出した人物たち)への責任でもあり、さらには読者への責任でもあるのではないかと思うのです。 

 

Aeon Timelineは作品のタイムラインをより緻密なものにすることが出来ます。

今回はタイムライン作成の基本をご紹介しましたが、言語の壁ゆえ不明な点も多くまだ理解の及んでいない機能もあります。

今後も引き続きAeon Timelineについてご紹介していきます。

 

 

Aeon Timeline 1.0.7(¥3,450)App
カテゴリ: 仕事効率化, 教育
販売元: Scribble Code - Matthew Tobin(サイズ: 4 MB)
全てのバージョンの評価: 無し(0件の評価)

 

 

それでは、どこかの誰かさん。あなたに彩のあるカラフルな日々を。